ゴルベーザに使える四天王が壱。炎のルビガンテが一人の赤ん坊を拾ってきた。
ルビガンテ以外の四天王は、少々困惑したが……まぁこう言う娯楽もいいかと納得。
四天王の上司であるゴルベーザに限っては、仕事の妨害にならないのなら良いと寛大な言葉をルビガンテに言った。
かくして、四天王に育てられる赤ん坊と言う不可思議な存在が出来た訳である。
「で? ルビガンテの旦那。この子の名前はどうするんだい?」
バルバリシアの問いにルビガンテは、少々顔を顰める。
つまり考えていない。
「ならワシが名前を」
「却下」
「却下だな」
「却下ね」
スカルミリョーネの発言を速攻と言わんばかりに却下する三人。
スカルミリョーネは肩を落としてため息を一つついた。
「カイナッツォの旦那。なんか良い名前あるか?」
「んんン? 思いつかんね。こう言う時コソ女性であるお前がつけるんじゃないか?」
「私ぃ?!」
「古来より、子を産むのは女性だよ」
「いやいやいや、こう言う時こそ拾ってきたルビガンテの旦那がつけるべきじゃぁないのかい?」
カイナッツォの言葉から逃れるようにバルバリシアは、ルビガンテへと言葉をかける。
しかしルビガンテは、相変わらず顔を顰めたままであり多分きっとこの赤ん坊につける名前を思いつかないだろう。
なら上司のゴルベーザならどうだろうか?
だめだ、まったくもって想像も着かない。バルバリシアはため息をついた。
「ルビガンテの旦那。私がつけてもいいか?」
「む……頼む。全然思いつかん」
「はいはい」
バルバリシアは、ルビガンテの手から赤ん坊を受け取る。
「ん? コイツ……」
バルバリシアは、少々眉をひそめた後で他の四天王に見えない様に物陰に一度隠れる。
数分後、バルバリシアと赤ん坊が再び戻ってきた。
「コイツ男の子だ」
「なんと……」
「まぁ名前は……ルカルスでいいかね?」
「名前の由来は?」
と、ルビガンテに尋ねられバルバリシアは、頬を軽く掻いた後。
「ルビガンテのル。カイナッツォのカ。私のル。スカルミリョーネのス。でルカルス。
ゴルベーザの旦那の名前の一部も入れたかったが恐れ多いとおもってね。
それに、この子の面倒を見るのは私たちだろ?」
バルバリシアの言葉に、三人は頷いた。
ちなみに
「スカルミリョーネの旦那。アンタこの子になんて名前つけるつもりだったんだい?」
「スカルナント」
「……そりゃ、旦那が操るソンビじゃねぇか」
「ソレしか思いつかんかたんじゃ」
PR |